人を育てる言葉について

これは教育、育児、保育に関わる人々全てが使う言葉を、場面ごとに解説し、体系化した文章です。

母親、父親などの保護者側の立場でも、職業として幼児教育や保育に携わる人間にも必要な言葉を集めてあります。

パラパラと見てもらえばわかるように、説明しているのは普通の言葉です。タイトルに育てる言葉と銘打っていますが、言うだけで抜群の効き目がある魔法の言葉なんていうものは存在しません。普通の言葉でも、きちんと意味と効用を理解して注意深く使うことで、それが魔法の言葉になるのです。

どうしても言語発達の途中の段階の子どもを前にすると、大抵の人間が言葉を雑に扱ってしまいます。深い意味はわからないだろう、理解はできないだろう、という気持ちからです。また同じ失敗や悪事を繰り返す相手なら、ついつい感情的になり汚い言葉も使ってしまいます。

子どもの側に立ってみて、よく考えてみましょう。どうすれば悪いことをしないようになるのか、同じ失敗をしないようになるのか。

まずは相手との関係作りから始まり、相手の理解度、知識を知らねばなりません。そうすれば子どもに対して、どのレベルの言葉を使って説明をすればいいのかが見えてきます。

また子どもは大人の側の言葉遣いを常に聞いて真似しようとしています。真似されても困らない言葉を使い、意思の疎通を深めていきましょう。

基本になるのは、きれいな言葉、相手にわかる言葉、相手の成長を促進させる言葉です。感情的にならず、相手の理解度を測りながら、相手が自分で道を切り開いていける事を最優先にしてください。最初は手間のかかる方法だと感じるでしょうが、すぐに結果は返ってきます。

お互いの言葉で会話がきちんと成立すれば、お互いに誤解や不安もなくなり、良好な関係が構築できます。

言葉に今より少しだけ気をつけてください。そうすれば子どもは自分で考え、自分で育っていきます。