赤ちゃんの月齢と成長・発育

赤ちゃんが生まれてから、お母さんはずっと「うちの子は成長が早い」「発達が遅れてないかしら?」と一喜一憂する日々が続きます。

多くの方は育児書や先輩のママ達の助言を参考に「もうすぐ、そろそろ」を判断していると思います。

ですが「必ずこの時期にできるようにならなければならない」ということはありません。あくまでも個人差があり、赤ちゃんの個性によってバラツキは大きいものです。

月齢と生長例

参考までに大まかな例を挙げておきます。

三か月目までに首が座ってきて、目の前のものに反応を始め、笑えるようになり、生活リズムも昼夜の区別がついてきます。

生後半年頃には少しずつ離乳食が始まり、寝返りを打てるようになり、色んなものに興味を示し世界が広がります。

一年前後にはハイハイから、つかまり立ち、自力で立ち上がり、最後は一人で歩けるようになる子もいます。

一年半から二歳までの間に離乳食も終わり、赤ちゃんと言うより子どもという感じに近くなってきます。

個人差とバラつき

以上の例は本当に目安でしかありません。必要以上に発達の遅れを心配して構い過ぎたり、厳しくしすぎたりしないでください。

では個人差はいったいどこまで前後するものでしょうか?心配ないと言われても、やはり我が子の成長は気になるものです。

大きな目に見える転換点は「発語(話し始め)」と「歩行(自分で歩く)」の出現時期です。(この他に、外から見えにくいですが感情面の発達も重要です)

「初めての言葉は何か?」というのはとても気になるとは思いますが、泣き声から分離して「言葉をしゃべる」というのは意外と区別がつきにくく、微妙に判断しづらい状態が一月近く続くケースもあります。

つかまり立ち、一人で立ち上がる、歩く動作に関しては、つたい歩きと独り立ちの順序が入れ替わるケースもあります。また「ハイハイがとても上手な赤ちゃん」は逆に歩くことが遅れることも見られます。

全体的に様々なことが「一月程度早くできた」「二か月ほど遅れてできた」程度であれば全く心配することはありません。それが普通です。(もちろん早くできた分には喜んでおいてかまいません)

発達の遅れに関して

ただ三ヶ月以上遅れると少し心配になってきます。知り合いやかかりつけのお医者さんに相談してみてもよいでしょう。

気になっていれば専門医に相談するのが一番ですが、一歳半頃までは専門のお医者さんでも個人差なのか障害なのか判断できない場合があります。(染色体異常のようにハッキリとわかる場合は別)

ここで重要なことは「ハッキリわからない」というのはイコール「障害の疑いがある」ということにはならない、と理解してください。

本当に「わからない」のです。それは自分でしゃべれない、質問に答えてもくれない赤ちゃん時代のことですから、ハッキリ検査ができないだけの話なのです。

中には「うちの子は障害があるのでしょうか?」と医者に駆け込んで「わからない」と言われ大変落ち込んだり悲観したりする親御さんがいます。

その他にも「障害ではない」という言葉が聞きたいために沢山の医者を巡って子どもを連れ回すケースも見られます。(俗に言うドクターショッピング)

もちろん楽観はできませんが「まだまだ判断するには時期が早い」というだけだと肝に銘じてください。二歳を超えると検査や問診もきちんと行うことができ、遅れがあれば原因もハッキリわかるようになります。

子どもにプレッシャーを与えない

一番大事なのは一喜一憂して子どもに過剰なプレッシャーを与えないということです。

育児書やWebサイトの中には一ヶ月単位で「笑うようになる」「物がつかめる」「歩けるようになる」などの表を載せているものもあります。

ですが「その通りに赤ちゃんが成長する」ことは、まずあり得ません。心配しないで、一歳過ぎまではゆったりとした気持ちで成長を見守ってあげてください。